「カウンセリング」という言葉が大変ポピュラーになり、
現在ではいろいろな分野で使用されています。
ほとんどの人々が聞いたことがあることでしょう。
しかし、
「カウンセリングとは?」と聞かれて
即、答えることができる人は案外少ないかもしれません。
カウンセリングは元来アメリカで開発されたものですが、
そのベースとなっているのが、
有名なフロイトやユングの精神分析です。
現在のような心理療法的な手法として最初に取り入れられたのは
1930年代のアメリカのウィリアムソンE.Gであり、
その後アメリカの心理学者カール・C・ロジャーズにより本格的な広がりを見せることになったのです。
もともとは、
アメリカで適材適所の就職実現目的のための就職指導として活用されたことがきっかけでした。
日本においてはカウンセリングが注目されるようになったのは、
阪神淡路大震災が最も大きなきっかけと言えるでしょう。
「心のケア」という言葉が流布し、
そのことの必要性、重要性が注目されました。
カウンセリングの中でその行為をする人間を「カウンセラー(相談員)」、
カウンセリングを受ける人を「クライアント(来談者あるいは相談者)」といいます。
現在、
結婚カウンセリング、
美容カウンセリング等、
カウンセリングという言葉は様々な業界で使用されている現状がありますが、
これらは企業の営業の一端にすぎず、本来のカウンセリングとは違います。
本来のカウンセリングは心理学の学びが基礎となっており、
行動変容をもたらすことができるように心理的援助をすることです。
ですから
プロカウンセラーになるためには
心理学の基礎知識が不可欠といえます。
つまりカウンセリングは
心理学の学問を基本にした専門分野であり、
実践分野でもあるのです。
カウンセリングと相談のちがいカウンセリングと相談は、
似ているように思われがちですが、
厳密にはカウンセリングと相談とは、別個なものです。
「相談」はコンサルテーションという言葉に表現されることも多いのですが、
より対処法的なものであり、主に人生相談、身の上相談などがこれに該当します。
カウンセリングは一言で表すと、しばしば「聴くこと」と表現されます。
同じ「きく」ということばにも、
実は
「訊く」、
「聞く」、
「聴く」、
というようにさまざまあるわけですが、
カウンセリングの場合は「聴く」という文字が該当します。
文字通り、
心を傾けて、
あるいは心の声をきくという意味合いからも「心」という文字が使われている「聴く」という言葉が適当なのです。
つまり相談者の状況や背景を聞くことに留まらず、
それに伴う今の感情を聴いていく、ということです。
皆さんは「話すこと」と「聴くこと」ではどちらが難しいとお思いになるでしょうか?
一般には、
話すことの方がどうも難しいと思われがちですが、
「聴く」という作業は、
単に「聞く」ということと違い、
かなりのエネルギーを必要とします。
それは話し手(相談者)が自分の話(心)を本当に真剣に聞いてもらっている、
と実感できるような姿勢の聴き方が求められるからです。
ですから、
面接カウンセリングの一回の時間は一般に50分間くらいの設定が多くなっています。
人間が本当に集中して相手の話をじっくり聴くことができる連続した時間が、
およそ、そのくらいであると科学的にも考えられているからです。
アドバイスアドバイスというのも厳密にはカウンセリングとは違うものです。
一般的な助言の意味で使われるアドバイスよりも、
カウンセリングは個人的な悩みや心理的な問題を言語的手段と心理療法的な知識を用い、
相談という作業を通じ、解決への糸口を探り出していくことを援助します。
ただし、
実際には相談者はカウンセラーにアドバイスや具体的な助言を求めようとする人が多いということも事実です。
その際には、勿論適当な助言や情報を提供することも必要です。
しかし、
それだけでは果たして問題の解決に繋がる場合は少なく、
相談者が問題解決に向けて自ら力を発揮し、
行動をおこすことができるようにエンパワー(力を引き出す)をしていくことが求められます。
そして効果的なカウンセリングのためには
当然ながらカウンセラーとクライアントの間に
信頼関係を築くことが重要なことであり、
この相互のパーソナリティへの信頼関係のことを一般に
カウンセリング用語で「ラポール」といいます。
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